主人公が無双する作品、どうですか?
僕は正直あまり好きではありません。
というのも、彼ら大体女の子にチヤホヤされるじゃないですか。
好きじゃない理由が歪んでる・・・!
そして結末が分かるというか。どうせ勝っちゃうんでしょ?みたいな。
読めない結末のほうが楽しみなのはなんとなく分かる
そこで史上最高に癖が強い将棋漫画『龍と苺』を紹介します。
現実でも他の漫画でもありえないチート速度で成長する少女の将棋無双物語
この漫画を一文で表現するとこんな感じでしょうか。
しっかりしたあらすじはこんな感じです。
このあらすじからもこの漫画の異常性が明らかになります。
命懸けでやれることが見つからず、満足いかない日々を送っていた、藍田苺。中学2年生のある日、クラスで暴行事件を起こしてしまったことから、スクールカウンセラーの宮村と出会い、将棋の世界に引き込まれる。宮村は、苺の中に秘めたる将棋の才能を見いだし、次々と将棋大会に参加させる。
龍と苺|柳本光晴
将棋に勝ちたい! 苺はその一心で強い相手との対局を重ねるたび、一手一手、着実に強さを増していく。そして、アマチュア初、中学生初、女性初、と前代未聞の快進撃で将棋界のあらゆる記録を塗りかえていく!!
破竹の勢いで勝ち続ける藍田苺15歳、ついに竜王戦七番勝負に臨む……その結末は…そして!!!
視線はぶれずにまっすぐに!! 一手一手強くなる “闘う” 将棋マンガ!!
あらすじですでに竜王戦挑んでんだけど・・・
この漫画のどのようなところが新しいのか。なぜ面白いのかを深堀するとともに、どこで連載していてどこで読めるのかについても紹介していきます!
龍と苺ってどんな漫画?
龍と苺の面白いポイントはたくさんあるのですが、挙げだすとキリがないので太字の部分に絞って解説していきます!
- 驚異の成長速度!強すぎる藍田苺。
- 全力で挑みギリギリで勝ち上がるスリル
- 比喩表現の少なさによる妙なリアル
- 苺ちゃんの心の成長
- 垣間見える女子中学生らしさ
- 困惑の第2部開始・・・
本ブログは①漫画の魅力を伝えつつ、②初読を最大限楽しんでもらいたい意図で、③最小限の情報しか載せないように注意していますが、ここから先、漫画のシーンの切り貼りがあります。もうすでにここまでで「漫画を読んでみたい」と思っている場合はこの先の記事は読まずに漫画を読んでください。
ストーリー
校内で暴行事件を起こした主人公・藍田苺、スクールカウンセラーにお世話になることになります。
龍と苺 1巻|柳本光晴
スクールカウンセラー・宮村の提案の元、将棋を指しながら話をすることに。
「命懸けで何かしたい」という苺は、この将棋で「お互いの命を懸ける」と提案します。
「中学生だなぁ」なんて宮村は考えていましたが、どうやら苺は本気のようです。
龍と苺 1巻|柳本光晴
苺は負けてしまいますが、命は預かるという宮村。
龍と苺 1巻|柳本光晴
苺の将棋への才能を感じた宮村は市の将棋大会に苺を連れていくことに。
しかし、元奨(※)を破り、プロ志望の名人の娘・月子を破り、棋歴たった2日で優勝してしまいます。
(※元奨励会員。奨励会=棋士養成所)
龍と苺 1巻|柳本光晴
しかし、それを見ていたプロ棋士・伊鶴八段は互いの財布を賭けた賭け将棋を提案。
龍と苺 1巻|柳本光晴
月子が投了した時点から開始するハンデ戦を制し、苺を下します。
龍と苺 1巻|柳本光晴
しかし、プロになるには奨励会に入り、何年もかけて上がっていくしかありません。
しかし早く伊鶴八段と対局したい藍田苺はアマチュアの出場枠がある『竜王戦』に出るため、将棋の世界に身を投じていくことになるのでした。
竜王戦とは?
龍と苺のタイトルの元にもなっており、物語の中心にもなる『竜王戦』について、解説しておきましょう。
- 強者ほど有利なトーナメント方式
- アマチュアでも(理論上)出場可能
- 勝ち抜いた者が挑戦者となり、竜王と七番勝負を行う
主人公・藍田苺は一手一手強くなります。
トーナメントで少しずつ強くなる相手にギリギリで食らいついていくのが本作品の面白いところです。
強者ほど有利ってどういうこと?
ここで実際のトーナメント表を見てみましょう。
第37期 竜王戦・決勝トーナメント|読売新聞オンライン
アマチュアである藍田苺は6組を優勝し、
竜王に挑戦するためには一番多く対局していかなければなりません。
こんな不平等なトーナメント初めて見た・・・!
アマチュアでトップ取って、6組で優勝して、、下剋上物語だ!
龍と苺の面白いポイント!
龍と苺を読んでいて感じる面白いポイントを紹介します。
驚異の成長速度!強すぎる藍田苺
異次元に強くなる藍田苺をフィクションとして楽しむというのがこの漫画の楽しみ方だと思っています。
将棋は喧嘩と思っている節があり、どんな手を使ってでも勝ちにこだわる藍田苺。
それ故の成長速度の早さ。
いや、早すぎると思うけど・・・!
さっきの例で言うと2日間で奨励会レベルですから、とんでもないことです。
龍の苺は週間少年サンデーで4年以上連載している人気漫画ですが、割と賛否はあるようです。
それがこの成長速度についていけないというところなんだと思います。
ただ、それはリアルな描写で藍田苺以外を平凡に描き将棋漫画を成立させているからであると考えています。
次はこの妙なリアルさを解説していきます。
比喩表現の少なさによる妙なリアル
何度か読んでいて気づいたのですが、この漫画は比喩表現が圧倒的に少ないです。
比喩表現というのは例えば、以下のような感じです。
- 駒から龍が飛び立つ
- 翼が生えて宙に浮きだす
- 風が起こる
- 火が出る
スポーツ漫画によくあるやつだ!
龍と苺はこの比喩表現が圧倒的に少なく、淡々と将棋を打っています。
このリアルさによって生々しさというか、棋士たちの異常性がゾクゾク伝わってくるようになっています。
垣間見える女子中学生らしさ
同級生を椅子でぶん殴ったり、異常なまでに将棋が強かったり、マナーが欠落していたりする藍田苺ですが、
時折女子中学生らしいところを出してきます。
龍と苺 6巻|柳本光晴
確かに女子中学生はメッシとか分からないかも!
年相応感を出すことで、
- 親近感
- 女子中学生が竜王戦に挑んでいる異常感
という対極の感覚を引き起こしています。
困惑の第2部開始・・・
実は第2部がスタートしています。
ここからは超展開です。
ここから先はあえて何も言わないようにします。
この作品は、「異次元に強くなる藍田苺をフィクションとして楽しむ」べきであると先ほど書きました。
なので、最新のレベル感を知らないまま第1部を読んでいただきたいです!
読みたい・・・!
ぜひ読んでください!
どこで読める?
週刊少年サンデーで連載中です!
また、今から追いつくならば、Renta!が非常におすすめです。
ポイントのバックがあるので普通に買うよりお得に読めちゃいます。
僕も龍と苺はRenta!で買いました。
まとめ ~龍と苺は主人公の成長インフレとリアルのギャップを楽しむ超絶熱い将棋漫画~
龍と苺の面白さをあくまで僕の視点から考察してみました!
藍田苺の快進撃が詳細に描かれますが、物語のテンポも良く自信を持って進められる名作だと思います。
まずは第1部を全部読んでしまいましょう。
ぜひ読んで、いろんな人に広めてみてください。
今日はここまで!じゃあね!